運営スタッフが行く!足立区体験レポート vol.10【MIOKO個展「だいたい四〇〇年くらい布団の上」】

こんにちは!あだちる運営スタッフ②です!

第10弾(ついに10回目!)となる今回のスタッフ体験レポートでは、昨年12月6日~21日に北千住・仲町の家にて開催されたMIOKO個展 「だいたい四〇〇年くらい布団の上」についてMIOKOさんへのインタビューを通してご紹介します!

MIOKO (みおこ) プロフィール


冬の寒さを感じる日
個展の会場は、あだちるではお馴染みになりつつあります『仲町の家』。北千住駅から徒歩7分程度で着く、美しい日本家屋と庭園がある場所になります。
当日は肌寒く、少し着込みましたが、天気は良好。美しい庭園を眺めながら会場に入りました。

今回の個展について
ー本日はよろしくお願いします!
足立区での個展も回を重ねていらっしゃいますが、そもそもどのようなご縁がきっかけで、開催へと繋がったのでしょうか?

MIOKOさん:今回「仲町の家で個展をやりませんか?」と本屋しゃん(本屋しゃんのほーむぺーじ)に言っていただけて……。
私自身は北千住や千住エリアに住んでいないのですけれども、根津で個展をさせていただいたことなどもあり、北千住やその周辺に元々親しみがありました。
私は普段モデルをしているのですが、旧汚水処理場など、撮影スタジオではない面白い場所での撮影も多いです。今回「仲町の家でやりませんか」と誘ってもらい、実際に「仲町の家」を拝見したら、とても素敵な空間で。
ぜひここでやりたい!と思い、開催を決めました。

ー今回の企画では行灯を用意されると伺い、今回の個展にどのように落とし込むのだろうと思っていました。
MIOKOさん:行灯の作り方は正直に言って、元からある地口行灯(じぐちあんどん)の作り方とは異なっているんですよね。
地口行灯って上下を板で蓋していて、四方のどこかが開いているんですよね、直方体だし。ただ私の場合は回して漫画4枚で1話を成立させたいから、全ての側面が同じ大きさである必要があるのと、1面・横が空いていると1周回して漫画になるっていうのは成立しないので、全然異なる形ではあります。
ですので、あくまで地口行灯そのものを作るのではなく、そこからインスピレーションを受けて、漫画の作品と融合させるために落とし込んだ形になっています。

ー今回の個展でMIOKOさん1番の力作はどちらの作品でしょうか?
MIOKOさん:力作というと、この地口行灯シリーズですかね。今までは基本的に小さい会場でやっているのもあって、原画を展示して終わりというところがあったのですけれども、今回こうやって広い会場を使わせていただけたのもあって、ある程度空間を使えるような作品を作ろうとなりました。

ー行灯の制作時間は1個につきどれくらいかかったのでしょうか?
MIOKOさん:この木枠みたいなものは展示の前に人に手伝ってもらって作っちゃって、それが意外と時間がかかったかな?それでも、2~3時間くらいで組みあがった感じがします。
絵を描くこと自体は元からある漫画を描き写すだけなので、本当に30分もかからずに描けるのですけれど、紙を貼るのが結構難しくて…。

▲紙を貼る前の木枠


最初は漫画を描いた後で木枠にぐるっと貼り付ける予定だったのですけど、貼り付けようとしても綺麗に出来ないからどんどんズレてしまって…。
墨で描いている分、縮んだりとか歪んだりとかがあるのか、全然上手に貼れなかったので、最終的に紙を先に枠のほうに貼ってからその後に墨で描くっていう方法にしました。
そこに辿り着くまで何日もかかったとかではないのですけど、私の見通しが甘くて展示の直前にごちゃごちゃやっていたので、結構時間がかかってヤバい!!と思いました。

ー試行錯誤も含めると、一つの作品に仕上がるまで予想以上に時間がかかったのですね!
MIOKOさん:そうですね。思っていたより難しいことに手を出したみたいな(笑)

ー行灯に漫画を描くのは初めてだと思うのですが、普段漫画を描かれる時との違いや、気を付けた点はありますでしょうか?
MIOKOさん:普段はボールペンとかサインペンで絵を描いていて、線の太さがずっと一定なんですよね。
筆だとどうしても筆に含まれている墨の量とか、力加減で線の太さが変わってしまうのでそこは結構難しくて気を付けていたことと、渇くのに時間がかかるから手に付いた後に別のところを付いたりすると汚れてしまうのでそうならないように、の2点ぐらいですかね。
逆にその分、線の強弱とかで遊べるみたいなところがあってそこは面白かったです!

※地口行灯(じぐちあんどん)とは、地口と呼ばれる言葉あそびに絵が添えられた行灯のこと。

漫画について
ー展示サンプルなどを拝見させていただきました。日常の内容が多かったのですが、普段漫画にする時の題材はどこでインスピレーションを得たりするのでしょうか?
MIOKOさん:もう本当に日常の何気ないことから漫画を考えて、これ漫画にできるなっていう風に思ったりしていますね。

ー自分の内側をさらけ出せるのが凄いと思いました。形にすることは怖くはないのでしょうか?
MIOKOさん:何て言ったらいいんだろう……。漫画にしている時点で一旦パッケージングしているというか、やっぱりその実際に起こった出来事や感情でも取捨選択をしているので、怖くはないというか。自分で自分のことを書くっていうのは全部コントロールできることなので、怖さというのはないですね。


ー新作の「千住ぶらぶら物語」は千住を散歩されて描かれたとお聞きしました。描かれる上で大変だったことはありましたでしょうか?
MIOKOさん:千住に全然詳しくない、よそに住んでいるからというのが1つと、描くにしても観光スポット紹介みたいにならないようにしたいなって!
それは色々な人がもうやっているだろうからいいだろうと思って、千住の人が見て楽しんでもらうというか、面白がってもらうにはどうしたらいいのかっていう塩梅が難しかったですね。

ーオススメのシーンはありますか?
MIOKOさん:オススメというか、個人的に気に入っているのは影が伸びている場面で、それが結構絵的に好きです。

ーこれもなかなか大変そうな絵ですね。
MIOKOさん:この絵は影が伸びているところの石段の線を白く残しているのですけど、あれを塗りつぶさないように気を付けています。

個展の企画でスタッフの似顔絵を描いてもらいました!
ー似顔絵を描くときにこだわっているポイントはありますか?
MIOKOさん:基本的にこの画風がいわゆるリアル路線ではないのですけども、その人らしさみたいなのを出すために輪郭の形と耳の形をよく見るようにしていますね。
この輪郭とか耳の形っていうのは結構人によって違いが出てくるところなので、そこと髪型と服を合わせてあげると結構似るんですよ。その人らしさが出るっていうか。なので、まず耳と輪郭の形をよく見るようにしています。
あと、顔のパーツのバランスですね。顔のパーツもほとんどどの人も共通で同じ形で描いてしまうので、その分パーツのバランスに気を配って「なんか違うのにその人っぽい!?」みたいなのを目指しています。

ー似顔絵を描いていて楽しい瞬間はどんな時でしょうか?
MIOKOさん:似たかも!って瞬間(笑)描く人の特徴を拾っていく作業は結構面白いです。

ー今回は描きやすかったとのことでしたが、描きにくい人はどんな方でしょうか?
MIOKOさん:顔の特徴で目が特徴的な人とか口が特徴的な人とか居るんですけど、顔の特徴の中のパーセンテージで鼻が大部分を占める人が大変。あと目が落ち窪んでる人。
これ、私の自画像をベースに描いているから、私と離れている顔の人になるほど描きにくいです。

▲本人から見てもとても似ている似顔絵でした!

今後やりたいことについて
ー本展を通して、今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか。
MIOKOさん:イラストに関しては、『千住ぶらぶら物語』のZINEの横にぬいぐるみ、枕みたいのがあるのですけど、あれがこの漫画の特装版で、本のぬいぐるみなんですよね。中に本が入っていて、内容は一緒なんですけれど。

次は元々ぬいぐるみがこうやって好きなので、漫画の一部をぬいぐるみにして、漫画を原画だけじゃなくて、漫画を刺繍してぬいぐるみにするみたいなことをできたらいいなと。ちょっとその結構制作時間がかかりそうなので、本屋しゃんと相談ですけど(チラッ笑)。
…とかできたらいいなっていうのと、イラストの他に絵画もやっていて、絵画はまたイラストとは全然違ったコンセプトでやっているので、今後はちょっとそういう絵画の方も展示の力入れていきたいなと思っています!

ーちなみに、特装版は作成に結構お時間がかかったのでしょうか?
MIOKOさん:そうですね。あの表紙が刺繍とビーズ刺繍になっていて、意外と時間がかかる……。なので受注生産にしているのですけど、そこそこ強気の値段をつけてしまって(笑)。
だけど買って欲しいですね。どうですか(笑)!

ーお財布と相談してみます(笑)

▲『千住ぶらぶら物語』特装版


ー今後「MIOKOさんの個展を見に行きたいな」と思っている皆さんに一言もらえたらと思います。
MIOKOさん:これからも、どうでもいいようなことをつらつら描いていくので、何でもない時間を過ごしに来てください!!

ーありがとうございました!
まとめ
いかがでしょうか?

訪問したタイミングで作品の制作過程を見ることができるイベントは初めてで、固唾をのんで見守ってしまいました。
また、イベント開始日から徐々に展示物が増えていくという、何度訪問しても新しい楽しみが用意される工夫はとても素晴らしかったです!
ご興味がある方はぜひ次回のイベントをチェックしてみてくださいね。

MIOKOさんの最新情報はこちら↓
X: https://x.com/mioko_dayo
instagram: https://www.instagram.com/mioko_thanzuiyue/
行灯をお迎えしてくださる方募集中!

興味ある方は本屋しゃんまで!

お問い合わせ先

  • ・布団の上実行委員会
    本屋しゃん
    中村さん
  • ・連絡先:info@honyashan.com

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